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【医師監修】エイズ(AIDS)とHIVは何が違うのか?

あおぞらクリニック 理事長 内田千秋

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完全に治ることはないと言われ、世界中で恐れられている「エイズ」

研究が進んだおかげで進行を遅らせたり、発症を抑えたりすることはできるようになりましたが、それでも危険な状態が一生続くことに変わりはありません

しかし、エイズは正しい知識があれば未然に防ぐことが十分に可能です。

エイズに関する基礎知識をまとめてみたので、ぜひ参考にしてください。

エイズとは? 簡単に言うとどんな病気か?

「エイズ」は、簡単に言うと体内の免疫機能が破壊されてしまう病気です。

健康な人の場合は、ウイルスが体内に侵入しようとしても免疫機能がそれを防いだり、退治してくれたりしますが、エイズに感染して発症してしまうとこの機能が働かず、病気への抵抗力が極端に低くなってしまうのです。

そのため、通常は悪さをすることのない「日和見菌」までもが暴れ出し、カンジダ症などにかかりやすくなります。

エイズは世界中でどんどん広がっていますが、最も感染者の数(検査により、感染が明らかになっている人数)が多いのはサハラ以南のアフリカです。

日本でも、毎日およそ4人に1人の割合で感染が広がっているとされており、決して看過できない状況。

「自分は関係ない」と無関心を決め込むのではなく「もしかしたら明日感染するかもしれない」という危機感を持ち続けることが大切です。

エイズ(AIDS)とHIVの違いとは

「エイズ」と「HIV」はよく混同されがちですが、正確には「エイズ」病気の名前「HIV」はそのきっかけとなるウイルスです。

ちなみに、HIVの正式名称は日本語で「ヒト免疫不全ウイルス」、英語では「Human.Immunodeficiency.Virus」と書きます。

HIVには「1型」と「2型」があり、日本国内で流行しているのはほとんどが1型。

2型は感染力が弱く、潜伏期間が長いため、西アフリカやアメリカ、フランス、インド、韓国などでわずかに感染が広がっている程度。

日本でも数例の感染が報告されていますが、西アフリカへ旅行に行った際に受けた輸血や、性交渉によるものだったそうです。

HIVが体内に入り込むと「Tリンパ球」や「マクロファージ」のような免疫に関係する細胞に感染し、どんどん増殖していきます。

そのため、病原菌を退治してくれる免疫細胞の力がだんだん弱くなり、病気に抵抗できなくなるのです。

エイズ感染のきっかけとなる主な原因、感染ルートは?

<性交渉>

エイズが感染するきっかけで最も多いのは、やはり性交渉です。

特に、不特定多数の異性と関係を持った場合は要注意

決まったパートナーがいる場合でも、相手に浮気や風俗などの疑いがある場合には、一応検査を受けておいたほうが良いでしょう。

性交渉によってエイズが感染するのは、男性の精液や女性の膣分泌液、そして血液中にHIVが存在し、その濃度が非常に高いからです。

血液は一見関係ないように思えますが、体のどこかに傷があればそこからウイルスが侵入する可能性は十分にあります。

キスやオーラル行為での感染率はそれほど高くありませんが、もし性器や口の中に傷があればやはり危険度が高まります。

大切なのは、本当に信頼できるパートナーを選んで関係を持つこと。

一時の気の迷いで一生を棒に振ることにならぬよう、十分に気を付けてください。

 

<母子感染>

母親がエイズに感染していると、生まれてくる子供も20~40%の割合で感染する可能性があります。

子宮内で感染してしまう「胎内感染」、生まれてくる際に産道で感染する「産道感染」、そして母乳を飲ませることによって感染する「母乳感染」の3つのパターンがありますが、このうち胎内感染だけは未然に防ぐことは不可能です。

産道感染を防ぐには、分娩方法を帝王切開に変える方法があります。

もちろん、このやり方で取り上げたからといって感染率が0%になるわけではありませんが、確率はかなり下げることができるでしょう。

母乳感染に関しては、粉ミルクを使うことで回避できます

母子感染を防ぐためには、妊婦検診をしっかり受けることが大切です。

病院では妊娠初期に血液検査を行い、エイズを含む性感染症の有無を調べてくれるので、必ず受けるようにしましょう。

検査によって感染がはっきりした場合は、すぐに「抗HIV薬」による治療が始まります。

この薬を使うとHIV抗体価を下げることができ、胎盤を通じて胎児にも薬効成分を届けられるので、感染のリスクが低くなるのです。

 

<血液媒介感染>

性交渉の際の出血や注射器の回し打ちも、エイズ感染の原因としては多いものです。

通常は他人の使った注射器を自分にも使う機会などめったにありませんが、麻薬や覚せい剤の回し打ちをする人は常にこうした危険に晒されています。

また、刺青を入れている人も、施術に使う針からエイズに感染する可能性があります。

そして、これらに比べて数は少ないものの、医療現場での感染も稀に起こっています。

たとえば、エイズに感染している患者の検査や採血に使った注射器の針を、医師や看護師が誤って自分の手に刺してしまった場合。

このような時は、事故から2時間以内に抗HIV薬を内服すればいくらか感染のリスクを減らすことができますが、残念ながら100%予防することはできません。

 

<感染の可能性がないもの>

エイズは汗や唾液ではうつらないので、日常生活を普通に送る分にはまず感染の心配はありません。

また、便や尿からの感染もないので、公衆トイレをむやみに怖がる必要もないでしょう。

エイズの初期症状は? 発熱や発疹、痛みや咳、倦怠感や寝汗は?

体内に入り込んだHIVは、ほとんどの場合増殖に失敗してしまいます。

しかし、運悪く増殖に成功してその数が増え始め、3~4週間の潜伏期間を過ぎると「急性HIV感染症」と呼ばれる風邪によく似た症状が現れます。

個人差があるので初期症状が全くない人もいますし、自覚症状が出ることもあります。

 

<発熱>

最も発生率が高い症状。

微熱が続き、風邪だと思って薬を飲んでもなかなか下がりません。

 

<痛み>

喉や体の筋肉、関節、頭に痛みが出ます。

 

<咳>

咳止めを飲んでも治まらない、乾いた咳が続きます。

 

<リンパ節の腫れ>

脇や首、鼠径部が腫れてきます。

 

<倦怠感>

慢性的な疲労が続き、しっかり寝ても気分がスッキリしません。

 

<寝汗>

寝ている時、部屋の中が暑いわけでもないのに大量の汗をかきます。

 

<体重の減少>

下痢やおう吐により、体重が著しく減少します。

 

<発疹やヘルペス>

赤く腫れあがってかゆみのある発疹が体中にできたり、口の中にヘルペスができたりします。

 

これらの症状は放置していると自然に消えてしまうため、多くの人が「風邪が治った」と勘違いして、自分がHIVに感染していると知らないまま過ごしてしまいます。

そして、数年後に突然現れた症状に驚き、そこで初めて検査を受けて自分がHIVキャリアであることを知るのです。

異性と性交渉を持つ機会のある人や、注射器の使いまわしをする人、刺青を入れている人は、その誰もがエイズに感染する可能性があります。

「面倒」「恥ずかしい」という気持ちは捨てて、1日でも早く検査を受けてください。

エイズと白血球の関係とは?

白血球は好中球やリンパ球、単球、好酸球、好塩基球の5つに分かれますが、HIVによって攻撃されると、このうちのリンパ球が減り始めます。

これは「リンパ球減少症」と呼ばれる症状で、血液1μlあたり3500以下の数値が基準。

エイズ発症者の約半数にみられると言われており、免疫力が低下することから様々な病気にかかりやすくなります。

エイズ検査の受け方や内容とは? 匿名性はあるのか

エイズ検査を受けたい時は、各自治体の保健所に申し込めば無料・匿名で受け付けてくれます。

病院でももちろん検査は受けられますが、保険診療の場合は、匿名というわけにはいきません。

あおぞらクリニックのように自由診療で匿名でHIV検査を行なっている医療機関もあります。

 

<一般的な検査の流れ>

【1.スクリーニング検査】

「ふるい分け試験」とも呼ばれるもので、この結果が陽性であればさらに次の「確認検査」へと進みます。

検査方法には血液中のHIVウイルス抗体を調べる「PA法」や「CLIA法」、そしてHIVウイルス抗原も同時に調べることのできる「EIA法」や「CLIA法」などがありますが、保健所ではその日のうちに結果の出せる「IC法」を採用しているケースが多いです。

【2.確認検査】

スクリーニング検査で陽性と判定された場合は、さらに精度を上げた「WB法」と呼ばれる確認検査を行います。

この検査では「gp41」「gp120」「gp160」の3種類のたんぱく質について調べ、このうち2つ以上が陽性と出れば感染したと判断されます。

 

<郵送検査キット>

保健所や病院ではプライバシーを完全に守ることが難しいため、どうしても人に知られたくない場合は郵送の検査キットを使う方法もあります。

この場合もIDを使えば匿名で申し込むことができ、検査する側にもどれがどの利用者のものであるかが分からないようになっているので安心です。

やり方も非常に簡単で、送られてきた検査キットで血液を採取し、それを再び送り返して検査してもらうだけ。

結果はIDとパスワードを使ってネット上で確認することができ、万が一陽性の場合は病院を紹介してもらえるサービスも利用できます。

エイズの治療内容やかかる費用とは?

検査によってHIV陽性となった場合は「抗HIV薬」を使った治療が始まります。

昔は薬の副作用がきつかったので、リンパ球の数が200/μl程度まで下がってから治療を開始していました。

しかし、現在では研究が進んで副作用の少ない薬が開発されたため、リンパ球の数が500/μl程度でも早期に治療が進められるケースが増えています。

抗HIV薬は、ウイルスに耐性をつけさせないため、3~4種類を併用するのが一般的です。

1度でも飲み忘れると効果が大幅に下がってしまうため、治療の開始にあたっては「一生、絶対に飲み忘れない覚悟」を持つことが非常に重要

体の抵抗力をつけるためにも規則正しい生活を維持し、必ず決まった時間に服用するようにしましょう。

エイズの治療で問題となるのが薬の価格です。

抗HIV薬は全額負担で毎月20万円程度、3割負担でも約6万円の費用がかかります。

もし払っていくことが難しい場合は、自治体に申請して「身体障害者手帳」を取得するといくらかの助成が受けられるので問い合わせてみましょう

エイズは完治するのか?

残念ながら、現在の医療技術でエイズを完治させることはできません。

抗HIV薬を使えば一生エイズを発症することなく、寿命を全うすることができる人もいますが、体の中にいるHIVウイルスを完全に取り除くことは不可能なのです。

ですから、できるだけエイズに感染しないよう気を付けることが大切ですが、中には医療事故などで感染してしまうこともあり得ます。

少しでも可能性のある時はすぐに検査を受け、陽性が出た場合は速やかに治療を開始するようにしましょう。

エイズは一生治らない難病! いかに防ぎ、いかに発症させないかが大事

エイズについて一通りの説明をしましたが、いかがでしたか?

感染ルートはほとんどが不用意な性行為や注射器の使いまわしなので、自分を守るためにもこうした行動は慎むようにしましょう。

万が一エイズに感染してしまったら、すぐに適切な治療を始めることが大切です。

初期症状として「風邪薬を飲んでも治らない咳や関節痛などの症状」が現れるケースが多いので、おかしいと思ったら迷わず専門家に相談してください。

 

不安な時は、検査をしましょう

 

自宅で簡単に匿名で検査ができます。

 

東京近郊にお住まいの方は、性病専門クリニックで不安と悩みを一気に解消。

 

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